俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
「えっ?ご飯ですか…?」
どうしよう…。
断りたいけど、きちんとした理由も言わずに断るのは失礼だし。
返事に困っていると、修司さんが優しく声をかけてきた。
「香乃子ちゃんが、オレに気が無いことは分かってるよ。ほとんど初対面みたいなもんだもんな。でも、少しでも可能性があるなら、期待を持たせてくれないかな?」
「可能性、ですか?」
亮平と付き合っていて、可能性も何もない。
だけど、付き合っていることは話せないし、かといって期待を持たせるのはもっと失礼だ。
「修司さん、わたし修司さんと付き合うことは出来ないんです。可能性も…無いというか…」
ここで気を悪くされたら、それまで。
仕方ないと思うしかない。
そう覚悟したのに、修司さんの反応は、むしろ嬉しそうだった。
「香乃子ちゃんは、誠実なんだな。そういう女性は初めてだよ。じゃあ、友達からっていうのはどう?友達なら、いいだろ?」
『友達から』って言葉は引っかかるけど、これ以上拒否するのも可愛げがない。
付き合えないと言ったのだから、修司さんも分かってくれているはずだ。
小さく頷き、誘いの返事をした。
「ご飯、食べに行きます」