俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
冷静になってみると、亮平とベッドに入るより先に、やらないといけないことがあると分かって自己嫌悪だ。
だけど、そう思えるのは抱いてもらったことで、心が満たされたからだと思う。
だから、結局わたしには亮平と抱き合う時間が必要だったんだ。
「大事な話をしなきゃ」
ベッドでうつろな目をし始めた亮平に声をかけると、「んー。そうだな」と、気だるそうな声を出してきた。
その姿に少しムッしたわたしは、わざと突っかかるように亮平の体を軽く叩いたのだった。
「あのね、わたしは真剣に話したいの。ちゃんと起きてよ」
すると、亮平はあくびをしながらわたしの頭に手を置いた。
「冷静になってみるとさ、香乃子が修司さんと訳なくキスするわけないんだよな。絶対に事情があったんだろ?」
「え?うん…」
信じてくれるの?
拍子抜けして返事しか出来ないわたしの頭を、亮平は優しく撫でる。
「オレのも誤解。早川から告白されてさ。断ったら、それでもいいからってキスされたところを、香乃子が見たんだよ」
「早川さんから、告白されたんだ?そう…」
まさか、本当に告白するなんて思わなかった。
きっと、割り切れなかったんだろうな。
その気持ちは、同じ女として納得出来る。