俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
恋愛宣言


修司さんとの待ち合わせの場所は、ホテルの中庭だった。

ベンチが置かれ、明かりも灯されているからか、意外と人がいる。

中庭の端で修司さんはわたしを見つけると、小さく手を振った。

その場所へ、急いで駆け寄る。

「修司さん、すみません。待たせちゃいましたか?」

「いや、全然。一人でいても落ち着かなくて、夜風に当たってたんだよ」

笑顔を浮かべる修司さんに、わたしは笑顔を返せない。

そして、さっそく本題に入ったのだった。

「早川さんから聞きました。沙耶さんて方、元カノなんですね。修司さんがずっと好きだった人は、沙耶さんなんですか?」

それを聞くと、さすがの修司さんも笑顔を小さくしている。

「さすが、香乃子ちゃん。当たり。ホント鋭いし、ストレートに聞いてくるところなんか大好きだよ」

やっぱり、思った通りだったんだ…。

「わたしには関係のないことかもしれないけど、沙耶さんとお話しなくていいんですか?結婚しちゃうんですよね?」

「そう。ここのホテルのオーナーとね。凄いだろ?だから、今さらオレが沙耶に近付くわけにはいかないんだよ。幸せの邪魔は出来ない」
< 193 / 246 >

この作品をシェア

pagetop