俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
恋愛宣言
修司さんとの待ち合わせの場所は、ホテルの中庭だった。
ベンチが置かれ、明かりも灯されているからか、意外と人がいる。
中庭の端で修司さんはわたしを見つけると、小さく手を振った。
その場所へ、急いで駆け寄る。
「修司さん、すみません。待たせちゃいましたか?」
「いや、全然。一人でいても落ち着かなくて、夜風に当たってたんだよ」
笑顔を浮かべる修司さんに、わたしは笑顔を返せない。
そして、さっそく本題に入ったのだった。
「早川さんから聞きました。沙耶さんて方、元カノなんですね。修司さんがずっと好きだった人は、沙耶さんなんですか?」
それを聞くと、さすがの修司さんも笑顔を小さくしている。
「さすが、香乃子ちゃん。当たり。ホント鋭いし、ストレートに聞いてくるところなんか大好きだよ」
やっぱり、思った通りだったんだ…。
「わたしには関係のないことかもしれないけど、沙耶さんとお話しなくていいんですか?結婚しちゃうんですよね?」
「そう。ここのホテルのオーナーとね。凄いだろ?だから、今さらオレが沙耶に近付くわけにはいかないんだよ。幸せの邪魔は出来ない」