俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
「じゃあ、同じ気持ちじゃないか。オレに、親会社の移籍を勧めるなって。ここで、今まで通り一緒に仕事をしよう」
髪を撫でながら、亮平は頬にキスをする。
そのキスが唇に移ろうとした瞬間、わたしは口を開いたのだった。
「ダメだよ。一緒に仕事をしようなんて、思っちゃダメ。わたしは、それを言いたかったんじゃないよ」
少しでも顔を動かせば、唇に触れそうな距離で止めた亮平は、真顔になっている。
「どういう意味だ?」
「だから、亮平には頑張って欲しいってこと。別に遠距離になるわけじゃないんだし、わたしの為にこれまでの頑張りを無駄にしないで」
わたしの言葉を聞き終えた亮平は、ゆっくりと体を離すと、ニコリともせずに見下ろした。
「オレが、香乃子と一緒にいたいと思うのは、香乃子に罪悪感を感じさせることになるのか?そもそも香乃子を理由にして、仕事を諦めるつもりはないんだ」
「うん。分かった。それが亮平の気持ちなんだよね?だったら、諦めないで。わたしは、離れても気持ちは変わらないから。ずっと亮平が好きだって、約束する」