俺様編集長サマにLOVE NONSTOP！

「お帰りなさい、編集長」

待ってましたとばかりに、須賀さんが駆け寄る。

一体、いつの間にこんなに亮平に心を開いたんだろう。

「ただいま。みんなにちょっと話があるんだ。そのままでいいから、聞いてくれるか？」

心なしか疲れた様にも見える亮平は、デスクから声をかけている。

早川さんも出先から戻ってきていて、真剣そのもので亮平を見つめていた。

「みんなに心配かけたプロジェクトの件なんだけど、何とか続けられることになったんだ。いろいろと心配かけて、本当に申し訳なかった」

「続けられるんですか？良かったー！」

安堵の声を上げるのは早川さんで、みんなにも笑顔がこぼれている。

良かった…。

これで、もう一度やり直せれる。

だけど、海外研修はどうなんだろう。

それは、ちゃんと聞かなきゃ。

しばらくして、亮平がオフィスを出たタイミングを見計らい、わたしも後をついて行った。

「亮平！」

思わず名前で呼び止めてしまったわたしを、亮平は急いで会議室へ連れて入ったのだった。