俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
イケメンビジネスマンとの再会
「編集長、これはどういう意味ですか?」
「ああ、これは…」
最近、頻繁に目にする光景。
それは、早川さんが編集長に仕事を聞く姿だ。
赴任してまだ一週間と経ってないのに、やたらと編集長の近くにいる。
だから、知らない人から見れば、彼女が新人だとは思わないんじゃないかな…。
それに、編集長もまんざらじゃなさそうだし。
「平瀬さん、早川さんが赴任してきて良かったね」
ふいに声をかけてきたのは住吉さんだ。
「え?どういう意味?」
「だって、編集長って何かと平瀬さんを構ってたじゃない?出張もそうだし。だけど、早川さんが赴任してきて、それから解放されるよ、きっと」
「そ、そうかな」
それはむしろ困る。
それに、みんなから見れば、編集長はわたしを構ってくれてたの?
だったら、ずっとそうしておいて欲しいのに。
「編集長も、仕事熱心で自分を慕ってくれる早川さんが、可愛いみたいなことを言ってたらしいから」
「そうなの?」
再び二人に目を向けると、寄り添うようにして何か資料を見ている。
好きって気持ちを伝えられないまま、早川さんに編集長を奪われてしまうかも。
そう思うと、自然と焦りが出てきてしまっていた。