俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
会社に泊り込みをしてでも仕事に打ち込む姿は、わたしは素敵だと思うな。
泊り込みなんて、なかなか出来ることじゃないし……、泊り込み?
そうだ、思い切って聞いてみようか。
みんなもわたしも、疑問に思ってることを。
「編集長、会社に泊まり込んでる時って、お風呂に入ってないんですか?」
すると、蕎麦を食べ切った編集長が、この上ない不快感たっぷりの顔を向けたのだった。
「バカにしてんのか?」
「えっ!?そういう訳じゃないんですけど…」
これはマズイ。
本気でお怒りモードだ。
タジタジになったわたしは、とりあえず蕎麦をすすって誤魔化してみたけど、慌てていたせいで口の中を軽くヤケドしてしまった。
「あつっ…」
もう踏んだり蹴ったり。
涙目のわたしに、編集長は呆れたため息をついている。
「何をやってんだよ。大丈夫か?ほら、水飲んどけ」
「ありがとうございます…」
ぶっきらぼうな言い方だけど、こうやって水を入れてくれるところなんて、やっぱり優しい。
水を飲むわたしに、憮然と腕組みをした編集長が言ったのだった。
「風呂、ちゃんと入ってるからな」