センセイの好きなもの

私はお土産にスイーツや洋服、おもちゃにシールなど、両手で持ちきれないほど色々買い込んでしまった。子どもの頃、シール交換が羨ましかったっけ…。
いつもこうしてたくさん買ってしまう。
みんなわがままも言わずに我慢してるんだ。私もそうだったから分かる。


ここで暮らす子どもたちはみんなそれぞれ理由があって、一時的に親元に戻ってみたり、養子になったり、里親のところで育ててもらう子もいる。

どれが幸せかなんて分からないけど、それぞれがそれを見つけて生きていくしかないんだと思う。



「つむちゃん、お仕事はどうなの？頑張ってる？」


百合子先生は大先生と同年代くらいかな。白髪混じりのショートカットで、昔からいつもきちんとお化粧している。


「はい。とってもアットホームなところだし、今はわけあって巧先生と一緒に夕飯食べたり、家の掃除を手伝ったりしてます」


「あら、それじゃあ朝から晩まで料理してるのね」