センセイの好きなもの
「親父、俺がツムを好きだったら問題にはならないって言いたいんだろ」
「ツムちゃんが巧先生を好きかどうか分からないでしょ。どのみち問題ですよ!」
「うっ…」
みち子さんの鋭いツッコミに、巧先生は小さな声でチクショウと言った。吉川先生はイライラした表情で見ている。
「それで巧先生はツムちゃんをどう思ってるんですか。俺は先生が誰にでも手を出すような軽い人じゃないと思ってますけど」
同感だ。
私は巧先生のことを詳しく知ってるわけじゃない。だけど女遊びするようには見えないし…。
「颯、よく言った!俺はツムのこと―――」
巧先生が言いかけたとき、ドアをノックする音と同時にガチャリと開いた。
「郵便局でーす!丸山功さんに書留ですので、サインお願いします」
「サインね。ご苦労さま!」
功先生は助かったと言わんばかりに立ち上がると、胸ポケットから万年筆を抜いていそいそとサインしていた。
巧先生が私をどう思ってるのか、聞けず終いだった。
「ツムちゃんが巧先生を好きかどうか分からないでしょ。どのみち問題ですよ!」
「うっ…」
みち子さんの鋭いツッコミに、巧先生は小さな声でチクショウと言った。吉川先生はイライラした表情で見ている。
「それで巧先生はツムちゃんをどう思ってるんですか。俺は先生が誰にでも手を出すような軽い人じゃないと思ってますけど」
同感だ。
私は巧先生のことを詳しく知ってるわけじゃない。だけど女遊びするようには見えないし…。
「颯、よく言った!俺はツムのこと―――」
巧先生が言いかけたとき、ドアをノックする音と同時にガチャリと開いた。
「郵便局でーす!丸山功さんに書留ですので、サインお願いします」
「サインね。ご苦労さま!」
功先生は助かったと言わんばかりに立ち上がると、胸ポケットから万年筆を抜いていそいそとサインしていた。
巧先生が私をどう思ってるのか、聞けず終いだった。