センセイの好きなもの
「そしたら今度は肝臓を悪くして病院に通って…。仕事は時々、いえ。ほとんど出来なくて、わずかな貯金も底をついて。紡実を施設に預けることになったんです」
やっぱりお酒がたたったんだ…。
私はそういう商売の人がどれくらいの量を摂取するのか分からないけど。
「住み込みの仕事をなさったんですか?」
「はい。地元の旅館で仲居として。お金を貯めて家を借りて、そしたら紡実を迎えに行こうと思っていました。だけど半年ほどして、ある男性と出会ったんです。会社を経営している方で、よくご家族で宿泊にいらっしゃっていたんです。歳は私よりふた周り近く上で、とても感じのいい方でした」
住み込みの仕事は本当だったんだ…。
「いつの間にか私たちは惹かれあって、気がつけば愛人のような立場になっていました。だけど…再婚はしていません」
「再婚するから連れて行けないって言ったじゃない!」
怒ってなんかいないのに、そんな口調になってしまった。あのときの私には賛成も反対もなかった。
やっぱりお酒がたたったんだ…。
私はそういう商売の人がどれくらいの量を摂取するのか分からないけど。
「住み込みの仕事をなさったんですか?」
「はい。地元の旅館で仲居として。お金を貯めて家を借りて、そしたら紡実を迎えに行こうと思っていました。だけど半年ほどして、ある男性と出会ったんです。会社を経営している方で、よくご家族で宿泊にいらっしゃっていたんです。歳は私よりふた周り近く上で、とても感じのいい方でした」
住み込みの仕事は本当だったんだ…。
「いつの間にか私たちは惹かれあって、気がつけば愛人のような立場になっていました。だけど…再婚はしていません」
「再婚するから連れて行けないって言ったじゃない!」
怒ってなんかいないのに、そんな口調になってしまった。あのときの私には賛成も反対もなかった。