センセイの好きなもの
♢カタツムリの「ツム」
まだ暑さの残る去年の秋の始め。
私は大先生に連れられて、丸山法律事務所へと向かっていた。
シフォンチュニックにジーンズ、スニーカーという軽装で、今考えれば法律事務所に面接に行くという服装ではなかった気がする。
何も知らない世界へ飛び込む不安を抱えながら大先生に続いて事務所の中へ入ると、年配の女性がテキパキと掃除をしていて、若い男性がパソコンの前で唸っていた。
そして、テレビの前に座り込んでいる男性が一人…。ソファに座って見たらいいのに。
「みち子さん、悪いんだけどお茶を用意してもらえるかな。巧の分も」
「はいはい。只今お持ちしますね」
テレビでは星座占いが流れていた。この人はもしかしてコレを真剣に見ているのだろうか…。占いとか信じるタイプなのかな?
私は大先生に連れられて、丸山法律事務所へと向かっていた。
シフォンチュニックにジーンズ、スニーカーという軽装で、今考えれば法律事務所に面接に行くという服装ではなかった気がする。
何も知らない世界へ飛び込む不安を抱えながら大先生に続いて事務所の中へ入ると、年配の女性がテキパキと掃除をしていて、若い男性がパソコンの前で唸っていた。
そして、テレビの前に座り込んでいる男性が一人…。ソファに座って見たらいいのに。
「みち子さん、悪いんだけどお茶を用意してもらえるかな。巧の分も」
「はいはい。只今お持ちしますね」
テレビでは星座占いが流れていた。この人はもしかしてコレを真剣に見ているのだろうか…。占いとか信じるタイプなのかな?