センセイの好きなもの
「滅相もありません。生活していける分、ちゃんといただいてます。大先生が時給にちょっとだけ色つけてくれましたから」
「じゃあどうして」
理由は色々ある。
まずは、もしものときの貯え。引っ越すのもお金がかかるし。それに私が育った施設に時々、送金している。顔を出しに行くときにはお土産をたくさん買って行く。
それから、また調理の勉強がしたいからいつか学校に通いたい。
「…クビですか?」
「お前はバイトだし、うちの仕事が終わったあとに何しようが勝手だよ。だけどいつ誘っても絶対来ねーし、今日なんて逃げるように帰ったろ。生活苦しいのかと思って見に来た。ここはお前の履歴書を引っ張り出して調べたんだ」
「そうだったんですか…」
巧先生に心配かけてたのか…。
ごめんなさい。
何だか素直に言えなくて、心の中で言う。
「じゃあどうして」
理由は色々ある。
まずは、もしものときの貯え。引っ越すのもお金がかかるし。それに私が育った施設に時々、送金している。顔を出しに行くときにはお土産をたくさん買って行く。
それから、また調理の勉強がしたいからいつか学校に通いたい。
「…クビですか?」
「お前はバイトだし、うちの仕事が終わったあとに何しようが勝手だよ。だけどいつ誘っても絶対来ねーし、今日なんて逃げるように帰ったろ。生活苦しいのかと思って見に来た。ここはお前の履歴書を引っ張り出して調べたんだ」
「そうだったんですか…」
巧先生に心配かけてたのか…。
ごめんなさい。
何だか素直に言えなくて、心の中で言う。