センセイの好きなもの
それから1時間ほどして先生たちが出てきた。
巧先生はムスッとしていて、明らかに何かしらあったと分かる。
「功先生、今日は急にお邪魔しまして申し訳ありませんでした。連絡したら巧に逃げられそうで」
「いやいや、うちは忙しくないから気にしないで」
逃げられそうって、何があったんだろう。
私からしたらものすごく忙しい日はないけど、先生たちからしたらいつだって忙しいはずだ。
同じ弁護士で、しかも大手の事務所にいるなら、まずアポを取ることくらい分かるだろうに。
「ツムー、コーヒー淹れてくれ。すっげえ濃いやつ!」
「コーヒーくらい自分でやりなさいよ。サーバーがあるんだから簡単でしょ」
コーヒーを淹れることも私の仕事…。
巧先生からファイルを受け取ると棚に戻して、私はマグカップを取りに給湯室に入る。
玉井先生の性格は苦手だ。
巧先生はムスッとしていて、明らかに何かしらあったと分かる。
「功先生、今日は急にお邪魔しまして申し訳ありませんでした。連絡したら巧に逃げられそうで」
「いやいや、うちは忙しくないから気にしないで」
逃げられそうって、何があったんだろう。
私からしたらものすごく忙しい日はないけど、先生たちからしたらいつだって忙しいはずだ。
同じ弁護士で、しかも大手の事務所にいるなら、まずアポを取ることくらい分かるだろうに。
「ツムー、コーヒー淹れてくれ。すっげえ濃いやつ!」
「コーヒーくらい自分でやりなさいよ。サーバーがあるんだから簡単でしょ」
コーヒーを淹れることも私の仕事…。
巧先生からファイルを受け取ると棚に戻して、私はマグカップを取りに給湯室に入る。
玉井先生の性格は苦手だ。