極道一家のマヤ
バイクの主たちの正体は、まさかのこいつらだった。
こう見えて、唯一オレが心を許せる存在…
そして『嵐』の仲間。
「嵐、後ろ乗れよ」
この声は、春野 斗真。
ヘルメットを被りながら、自分のバイクの後ろを親指で指す。
「いいって、先行けよ」
かったるそうにそう言うオレの腕を斗真がつかんだ。
「おい、斗真…!」
突然のことにバランスを崩すオレ。
そのまま半ば強制的にバイクの後ろへと乗せられる。
そしてヘルメットを頭から被せられた。