極道一家のマヤ



すべてを話し終えて…



「あんたそれ、完全にぬれぎもきせられてんじゃないの!!」



杏奈は教室のなかであるにも関わらず大声で怒鳴り散らした。


ちらほらいたクラスメートの視線が痛いほどぶつけられる…。とうの本人は全然気にしていないけど。



「まあ…ね」


「なんで自分はやっていないって、美都場くんたちに言わなかったのよ」


「いや、なんていうか…

どうせ疑われるんなら、とことん悪役になってやろうとか思って…」


「アホかあんたは!!」



あまりの彼女の気迫に、「うっ」と思わず目をつむる。


私だって、誤解されるのはイヤだったけど…


あのときは、私も少しどうかしてたっていうか…自暴自棄になってて…








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