極道一家のマヤ



「…。」


杏奈は何も言わない。だがすぐに…


「あんたってほんとバカね」


席へと座り直した。


こうしてすぐに人の気持ちを察してくれるのも…杏奈のいいところの一つだ。


「…忘れないでよね?」


「え?」


「たとえ学校内の奴ら全員があんたを嫌っても…

私は、マヤの見方だから」


それに優しい…


「うん…ありがとう、杏奈」


別にイヤなヤツだと思われても構わない。


杏奈が…信じてくれるなら…。








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