極道一家のマヤ
「てかさー、
強い組織の仲間になりたいなら、別に『嵐』じゃなくてもよくない?」
「へ?」
突然の杏奈の言葉に…私は思わずマヌケな声を出す。
『嵐』じゃなくてもいい…?
それって…どうゆう意味…?
「この県の最強暴走族は…『嵐』だけじゃないってこ・と」
「う…そ…」
この町の「最強」は…『嵐』だけじゃない。
目を見開く私に杏奈は続けた。
「この学校の少し離れたところに、もうひとつ学校があんの。知ってる?」
「う、うん…」
「そこの生徒たちなの。一条 龍率いる……『龍』っていう暴走族が」