極道一家のマヤ
突然声のトーンを落とした斗真に…イヤな予感が頭をかすめる。
『いや、ケガ自体は、本当に大丈夫なんだけどな?』
「…はっきり言え」
『いや、その…
桜が目を覚ました時、オレ聞いたんだ。桜をいじめていたのは、社 真弥なんだろ…って。そしたら…
自分をいじめていたのはマヤじゃない、マヤはそんなことしないって…桜が、泣きながら怒った…』
それを聞いた瞬間…
オレの中の疑惑は、確信へと変わった。
「悪い、斗真。あとでな」
『えっ、おい!嵐!?』
携帯の通話ボタンをすばやく切り…オレは走り出す。
マヤに会いたい―・・!
ただ、それだけだった。