極道一家のマヤ
「ちょ、ちょっとふたりとも!!よくわかんないけど落ち着きなよ!!」
ほんとによくわからない!!
仲が相当悪いのかどうか知らないけど、なんでこのふたりは私を挟んでこんな険悪なの!?
「マヤ」
「ふえ!?」
この状況で…なぜか美都場が私の名前を呼ぶ。
だが、鋭い視線は一条龍へと向けられたまま…。
「『嵐』に入れ」
え…
「ええ!?」
唐突とも言える美都場の言葉に…思わず大声を上げてしまった。
だ、だって、今この人…!!
ら、『嵐』に入れって…!!
『龍』に入ることを止められた時点で、そりゃあ少しは期待していたけど…
で、でも…