極道一家のマヤ
「美都場、『嵐』は女禁制だって…!!」
それにいくら総長の言葉とはいえ、春野や神名たちに相談もなしに私を『嵐』に入れるなんて…!!
「てめえ…」
美都場の言葉に…険しい目を更に険しくする一条龍。
ひ、ひいぃ…!!
もはや言葉を発することができない。
「マヤは…オレたち『龍』のもんだ」
少し触れれば爆発でも起こすのではないかと思われるほどの大きな殺意…
「バカが…マヤは『嵐』とオレのもんだ」
も…もしかしなくても…
私って、このふたりに取り合われてるの…?
どうしよう!!
極上男子ふたりに取り合いされているのに全然嬉しくないっ!!つーか怖い!!
負のエネルギーをぶつけ合うふたりの間で…私は小さくなりカタカタと震えることしかできなかった。
「ちょっとあんたたち!!いい加減にしなさいよ!!」