極道一家のマヤ
―グイ!!
「わっ…!」
突然…私たち3人の間に割り込んできた人物。
「あ…杏奈…」
…杏奈だった。
一条龍と美都場の間から、杏奈が私を引き抜くように取り出した。
おかげで私はふたりから解放されるような形になり…
あ、杏奈あ…!!
もはや神の助けとしか言いようがない。
そうだ…
忘れていたけど(←ひどい)、この場には彼女もいたんだった…。
唯一この場をおさめられる人物が、ひとりいたのだ。
杏奈は私を背後に守るように隠すと、目の前のふたりをキッと睨む。
「あんたたちバカなの!?仮にも最強軍団のリーダーでしょうが!!
なにこの子の意見も聞かず自分たちで言い争ってんのよ!!」