極道一家のマヤ
あ…頭が痛い…
それが…私、社 真弥の朝一の感想だった。
昨日のあのできごとが幻だったように思えてくる。
(起きなきゃ…)
ふわあ、と欠伸をし、私はもぞもぞとベッドから這い出た。
本当に…
つい昨日のことだってのに、現実味が湧かない。
この私が、あの『龍』か『嵐』を選択できるなんて…
ダメ元だったからこそ、まさか『龍』の総長に認められるとは思っていなかった。一条龍は自分の一体どこを気に入ったのやら……謎だ。
「わっ、もうこんな時間…急がなきゃ」