極道一家のマヤ
「なに?」
すると、美都場も横からこちらを見下ろしていた。
まさか見ているとは思わなくて、切れ長の瞳に一瞬ドキッとする。
「マヤはなんで…強い組織の仲間にこだわんの?」
「…。」
不意打ちとも思える彼の言葉に…私はすぐに答えることはできなかった。
「なんで」って…それは…
「昨日、帰り際にあいつ…龍の野郎に言われたんだよ。お前はあいつが族に入りたがっている理由を知ってるのかって。
それって龍は知ってるってことだろ?なんであいつには話してオレには理由話さねんだ」