極道一家のマヤ



「あ、チャイム。じゃあね~、マヤりん!また休み時間お話しよ~」


えっ!?休み時間も!?


神名の能天気な言葉にギョッとする。


だけど、そんな私の気持ちなど無視して、神名を含める『嵐』のメンバーは自分たちの席へとそれぞれ戻って行った。


あの人たちとまた話せるようになったことは素直に嬉しいけど……


実際、なんだかんだでみんないいヤツだし……


けど……


クラスの女子の視線が物凄く痛い!!!!


男子はともかく、女子からは蛇に睨まれるカエルごとく、未だ強い視線を感じる。


「……」


あえて気づかないふりをし、私も自分の席へと向かった。








このとき、私は気づかなかった。


自分を睨む、クラスの女子たちの視線に紛れて


絡みつくような怪しい眼差しが、こちらへと向けられていたことに……。













< 480 / 581 >

この作品をシェア

pagetop