極道一家のマヤ
「あ、チャイム。じゃあね~、マヤりん!また休み時間お話しよ~」
えっ!?休み時間も!?
神名の能天気な言葉にギョッとする。
だけど、そんな私の気持ちなど無視して、神名を含める『嵐』のメンバーは自分たちの席へとそれぞれ戻って行った。
あの人たちとまた話せるようになったことは素直に嬉しいけど……
実際、なんだかんだでみんないいヤツだし……
けど……
クラスの女子の視線が物凄く痛い!!!!
男子はともかく、女子からは蛇に睨まれるカエルごとく、未だ強い視線を感じる。
「……」
あえて気づかないふりをし、私も自分の席へと向かった。
このとき、私は気づかなかった。
自分を睨む、クラスの女子たちの視線に紛れて
絡みつくような怪しい眼差しが、こちらへと向けられていたことに……。