極道一家のマヤ
「マヤ」
肩に手を置かれ振り返る。
透哉が真剣な眼差しでこちらを見ていた。
「オレが言ったことは・・・・・・覚えてるな?」
「・・・」
私は答えない代わりにゆっくりと頷いた。
「オレが言ったこと」というのは、おそらくあの作戦のこと・・・。
ゆっくりと離れていく透哉の手。
「もしこの戦いが終わったら、お前に大事な話があるんだ」
大事な話・・・?
聞き返しているひまなんてなかった。
「おめえら・・・行くぞ!!」
「はい!!」
そのころには、兄の顔は最強な極道の顔をしていて、そしてその掛け声とともに・・・・・・私たちの最後の戦いは始まったのだ。