極道一家のマヤ
「透哉!?」
いつのまにかそばにいた透哉がその男の顔面を殴った。
「マヤ、ここはオレたちに任せろ!!お前は中に入って当主を探せ!!」
私は大きく頷く。そして屋敷の中へと走り出した。
透哉が昨晩、言っていたある作戦・・・。
私が当主に致命傷を与えてみせる。
屋敷内は、ほとんどもぬけの殻状態だった。
おそらくほとんどの奴らが、騒ぎを聞きつけて表の方へと出て行ったんだ。
「マヤさん、お供しやす!!」
何人かの社家の人たちが後ろからついてきてくれている。
「ありがとう!」
私は走りながらお礼を言った。