極道一家のマヤ
足元から崩れ落ちた、私の視界に入った2本の足。
ゆっくりと視線を上げていく。
途中、片腕には私の血がついた透明色の灰皿。
背の高い・・・これ以上なく不敵な笑みを浮かべた男がこちらを見下ろしていた。
「あんたが・・・川崎組のあたま?」
「せ い か い」
何とか絞り出した私の問いかけに、男の口角が更に上がる。
「オレの名前は川崎」
普通の人間とはどこかかけ離れた、独特で不吉なオーラ・・・。
何より笑顔が気持ち悪い。