極道一家のマヤ



縁を切る…




つまりそれは、社家の人間ではなくなるということ。




律子は私に、




ここから出て、ひとりで生きていけと言っているのだ。









「そんくらいの金があれば、ある程度はひとりでやっていけるだろう」




ある程度どころじゃない。




働かなくても一生遊んでいける額だ。








「なくなったらまた取りにきな」





再び、律子はこちらへと背を向ける。










その背中を見て…沸々と心の底から湧き上がってくる感情。










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