嘘つきなキミ







「優、わたし嘘つきでごめんね。



まだ怒ってる?」






あの日のこと、まだ…





「違う!



あの頃は、色々あって俺自身も



いらいらしてたんだ、





ただいくにあたった。




俺の方こそごめん。」





やっと、やっと、答え合わせができる。



そう思った。が、



いくは俺の手を剥がす。





「…そっか。ごめん、それだけ。


じゃあ、もう行くね。」





え?




去ろうとするいくの腕を掴む。







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