恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
安田と別れ、自宅マンションに戻ると、部屋の前に寛が立っていた。
私がぎくりと足を止めると、額の汗を拭って、寛がこちらを振り向いた。
「会社にも家にもいないから、どこに行ってたかと思った」
日陰とはいえ、残暑厳しい時期に何時間待ったのだろう。
私はうすら寒い気持ちで、寛と向かい合う。
「私だって、他に行くところくらいある」
「ねーだろ。おまえが女友達と出掛けるって今まで2、3回しか聞いたことないもん」
「失礼だな。……安田と会ってきた」
「は?なんで?何か言いがかりでもつけられたか?」
寛は驚いた様子で問いただす。
私は報告事項として言う。
「結婚するんだって、あの二股相手と。後は色々。散々嫌いとかバカとか言われまくって、二人でケーキ食べて帰ってきた」
「な、なんだそりゃ……」
寛はわけがわからないと言う顔をした。
確かに寛からしたら謎の話だ。
私だって、あれがなんの会だったのかわからない。
私がぎくりと足を止めると、額の汗を拭って、寛がこちらを振り向いた。
「会社にも家にもいないから、どこに行ってたかと思った」
日陰とはいえ、残暑厳しい時期に何時間待ったのだろう。
私はうすら寒い気持ちで、寛と向かい合う。
「私だって、他に行くところくらいある」
「ねーだろ。おまえが女友達と出掛けるって今まで2、3回しか聞いたことないもん」
「失礼だな。……安田と会ってきた」
「は?なんで?何か言いがかりでもつけられたか?」
寛は驚いた様子で問いただす。
私は報告事項として言う。
「結婚するんだって、あの二股相手と。後は色々。散々嫌いとかバカとか言われまくって、二人でケーキ食べて帰ってきた」
「な、なんだそりゃ……」
寛はわけがわからないと言う顔をした。
確かに寛からしたら謎の話だ。
私だって、あれがなんの会だったのかわからない。