恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
7章
さよなら友達
ずっと寛が好きだった。
寛の明るい空気が大好きだった。
人懐っこい笑顔が大好きだった。
他人との交流に淡白だった私に出来た初めての親友。
無くしたくない。
終わりにしたくない。
寛は私の、唯一安心できる場所だから。
恋でも友情でも、何でもいいからそばにいてほしい。
ホントはずっとそう言いたかった。
でも、私にはあったんだろう。
寛の優しい愛情を無視してまで、貫きたい我執が。
ようやくわかってきた。
私は寛に何を求めていたのか。
私は何に固執していたのか。
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