恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
「私が恋を選べなかったのは、自己防衛のため。寛っていう親友に依存することで、会社でもプライベートでも、自分に居心地の良い隠れ家を作ってきた」
言いながら、涙が出てきた。
バカな私にもようやくわかった。
「私ね、寛みたいな友達は初めてだった。何でも相談できて、一緒に笑い合えて、隣にいるだけで満たされた。
困ったら絶対寛が助けてくれる、世界中を敵に回しても寛だけは味方でいてくれる……そんな信頼関係、初めてだったの。
だから、何があっても無くせなかった。
親友としての寛を失ったら、逃げ場を無くす。世界が壊れちゃう。そう思ってた。
………私の望みは完全なエゴ。完全な依存」
寛を失いかけてやっとわかった。
私がしてきたことは、自分の逃げ場を守る闘いだったのだ。
寛の気持ちも自分の気持ちも、もっと言えば、安田や幾朗の気持ちをも無視して。
ひたすらに居心地の良い親友関係を維持し続けたかったのだ。
依存し続けたかったのだ。
傷つかず、傷つけず。
永遠に続きそうな安寧。
言いながら、涙が出てきた。
バカな私にもようやくわかった。
「私ね、寛みたいな友達は初めてだった。何でも相談できて、一緒に笑い合えて、隣にいるだけで満たされた。
困ったら絶対寛が助けてくれる、世界中を敵に回しても寛だけは味方でいてくれる……そんな信頼関係、初めてだったの。
だから、何があっても無くせなかった。
親友としての寛を失ったら、逃げ場を無くす。世界が壊れちゃう。そう思ってた。
………私の望みは完全なエゴ。完全な依存」
寛を失いかけてやっとわかった。
私がしてきたことは、自分の逃げ場を守る闘いだったのだ。
寛の気持ちも自分の気持ちも、もっと言えば、安田や幾朗の気持ちをも無視して。
ひたすらに居心地の良い親友関係を維持し続けたかったのだ。
依存し続けたかったのだ。
傷つかず、傷つけず。
永遠に続きそうな安寧。