恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
「っていうか、休日の会社で別れ話とかやめてくんない?真面目に仕事してた私には超イイ迷惑なんですけど」
「俺が無言であいつんち出たからさ。追っかけてきたんだよ。いやー、琴さんには女の闘いも見せていただきまして……」
「結構、気ィ強いヤツだったね、安田。もっと早く、あいつの本性知りたかったな」
こんなことになる前に。
それでも、安田は私が嫌いだったかもしれないけれど。
「琴、ホント迷惑かけた。ごめんなさい」
寛が居住まいを正し、頭を下げる。
「いえいえ」
私は手を顔の前で振った。
久しぶりに軽い口調で寛と話せたのが嬉しかった。
それが、安田の悪口という後味の悪いものでも、あいつに担がれた私たちには多少文句を言う権利はあるだろう。
「俺が無言であいつんち出たからさ。追っかけてきたんだよ。いやー、琴さんには女の闘いも見せていただきまして……」
「結構、気ィ強いヤツだったね、安田。もっと早く、あいつの本性知りたかったな」
こんなことになる前に。
それでも、安田は私が嫌いだったかもしれないけれど。
「琴、ホント迷惑かけた。ごめんなさい」
寛が居住まいを正し、頭を下げる。
「いえいえ」
私は手を顔の前で振った。
久しぶりに軽い口調で寛と話せたのが嬉しかった。
それが、安田の悪口という後味の悪いものでも、あいつに担がれた私たちには多少文句を言う権利はあるだろう。