ただ、君の隣にいたいだけ
「ねえ、だれが外していいなんて言った?」
マスクに手を掛けた私の両手を強く掴み凄んだ声を上げる亮輔さん。私の自由は奪われてマスクを外すことすら出来なくなってしまった。亮輔さんの顔が見たいのに。
「亮輔さん、私・・・顔が見たいです」
「無理。俺は花菜ちゃんの顔なんて見たくない」
顔なんて見たくない。私の気持ちを伝えたことでそこまで亮輔さんに嫌われてしまったんだ。マスクの中でポロポロと涙が落ちる。
好きな人に顔を見ることすら嫌だと言われることがこんなに辛いなんて。でも、それでも私は亮輔さんのそばにいたい。
もう自分でもどうしようもないくらい亮輔さんが好きで好きでたまらないから。
「・・・顔を見るのが嫌なら私、亮輔さんの前でずっとこのマスク被ってます。だから、だからそばに、ここにいることだけは許してください。毎日、亮輔さんの元気な顔を見られるだけでいいんです。亮輔さんが元気で今日もいてくれるって実感できるだけでいいんです。全然アクターとしてはダメで亮輔さんの足を引っ張ってばかりなのは分かってます。だけど、アクターが無理でも雑用でも何でもいい。ただ、あなたのそばにいたいんです」
こみ上げてくる感情を止めることなんて出来なかった。熱くて狂おしいまでのこの気持ちを抑えるなんて出来なかった。
迷惑だと思う。振った相手にこんなことを言われるなんて。もっともっと嫌われるかもしれない。でも、本当にただ、亮輔さんのそばにいられるだけでいい。あわよくばなんて期待もしないから。
マスクに手を掛けた私の両手を強く掴み凄んだ声を上げる亮輔さん。私の自由は奪われてマスクを外すことすら出来なくなってしまった。亮輔さんの顔が見たいのに。
「亮輔さん、私・・・顔が見たいです」
「無理。俺は花菜ちゃんの顔なんて見たくない」
顔なんて見たくない。私の気持ちを伝えたことでそこまで亮輔さんに嫌われてしまったんだ。マスクの中でポロポロと涙が落ちる。
好きな人に顔を見ることすら嫌だと言われることがこんなに辛いなんて。でも、それでも私は亮輔さんのそばにいたい。
もう自分でもどうしようもないくらい亮輔さんが好きで好きでたまらないから。
「・・・顔を見るのが嫌なら私、亮輔さんの前でずっとこのマスク被ってます。だから、だからそばに、ここにいることだけは許してください。毎日、亮輔さんの元気な顔を見られるだけでいいんです。亮輔さんが元気で今日もいてくれるって実感できるだけでいいんです。全然アクターとしてはダメで亮輔さんの足を引っ張ってばかりなのは分かってます。だけど、アクターが無理でも雑用でも何でもいい。ただ、あなたのそばにいたいんです」
こみ上げてくる感情を止めることなんて出来なかった。熱くて狂おしいまでのこの気持ちを抑えるなんて出来なかった。
迷惑だと思う。振った相手にこんなことを言われるなんて。もっともっと嫌われるかもしれない。でも、本当にただ、亮輔さんのそばにいられるだけでいい。あわよくばなんて期待もしないから。