ただ、君の隣にいたいだけ
「おや、可愛らしい。ひじきかい?」


「は、はい。よろしければ召し上がってください。栄養満点で美味しいですよ」



ポツンと立っている自分が一人、浮いていて泣きたくなったそんなとき、一人のお婆さんが声を掛けてくれてひじきの混ぜご飯を食べてくれた。



「あら、美味しいじゃないか。どれどれ、一つもらおうかな。お仕事、頑張ってね」



「あ、ありがとうございます!!」




売れた!買ってくれた。カゴに入れてくれた。嬉しい。もう泣きそう。正直、もうこの仕事はしたくないけれど凄く凄く嬉しくてたまらなかった。



その後、何人かカゴに入れてくれた。軌道に乗り始めたところで終了。やっと終わったが本音だった。
< 192 / 231 >

この作品をシェア

pagetop