ただ、君の隣にいたいだけ
たくさん並んだ検査薬の前、どれがいいのかわからない。なんだか手に取るのも少し、勇気がいる。
もし、私が結婚していて望まれて出来たかもしれないと検査薬を買いに来ていたら手にとってワクワクした気分でいっぱいになるのかもしれない。
だけど今、これを目の前にして不安と恐怖がいっぱい。産むとか産まないとかそんな判断の前にどうしようばかりが頭を過る。でも、これをしなければ何も出来ない。ゆっくりと手を伸ばして検査薬を手に取ろうとした時だった。
後ろからポンポンと肩を叩かれた。
「何してるの?花菜ちゃん」
「り、亮輔さん・・・」
「この辺に美味しいコーヒー屋さんがあるんだ。せっかくなんだし、一緒に行ってみない?あっ、それともコーヒー飲めない?今は?」
恐る恐る振り向くとそこには感情が全く見えない表情を浮かべた亮輔さんが立っていた。どうしよう。気がついてる。亮輔さんは気がついてる。
コーヒーなんて普段飲まないのに。行こうよと手を掴まれ進まない私の足を無理やり進める。どうしよう。どうしよう。
もし、私が結婚していて望まれて出来たかもしれないと検査薬を買いに来ていたら手にとってワクワクした気分でいっぱいになるのかもしれない。
だけど今、これを目の前にして不安と恐怖がいっぱい。産むとか産まないとかそんな判断の前にどうしようばかりが頭を過る。でも、これをしなければ何も出来ない。ゆっくりと手を伸ばして検査薬を手に取ろうとした時だった。
後ろからポンポンと肩を叩かれた。
「何してるの?花菜ちゃん」
「り、亮輔さん・・・」
「この辺に美味しいコーヒー屋さんがあるんだ。せっかくなんだし、一緒に行ってみない?あっ、それともコーヒー飲めない?今は?」
恐る恐る振り向くとそこには感情が全く見えない表情を浮かべた亮輔さんが立っていた。どうしよう。気がついてる。亮輔さんは気がついてる。
コーヒーなんて普段飲まないのに。行こうよと手を掴まれ進まない私の足を無理やり進める。どうしよう。どうしよう。