ただ、君の隣にいたいだけ
ずっとずっと堪えていた涙が止めどなく溢れてきてその場に蹲り、声を上げた。悲しくて、悲しくて現実が全然受け止められない。子どもがお腹の中にいるって思ってたから。
そりゃ実際先生に妊娠を確認しましたって言われたらきっと動揺するし、私がお母さんになれるのかなってまた不安にも駆られたかもしれない。
だけど希望が持てた。亮輔さんが産んでもいいって言ってくれたから頑張るんだって思ってたのに。
「花菜ちゃん、俺は花菜ちゃんの身体が心配だよ。ストレス溜めてた?それは俺のことかな?だったら・・・」
道の真ん中でいい歳した大人が泣き喚く。産婦人科の中からさっきのお腹の大きな妊婦さんが出てくるのが見えた。ほんの少し前までは優しい気持ちで見つめていたのに、今ではあの人が羨ましくて仕方ない。
立ち上がることもできない私に優しく寄り添い、背中を撫でてくれる亮輔さんの口から聞きたくない言葉が漏れそうで嫌だ、嫌だと耳を塞ぐ。
お願い、わがままなんて言わない。ストレスも溜めない。だから別れるなんて言わないで。
「花菜ちゃん!聞いて。もしストレスの原因が俺なら全部言ってほしい。溜め込まないで。俺は花菜ちゃんの彼氏だろ?俺が原因で悩んでるなら俺に言ってくれなきゃ解決も出来ない。俺、自分が花菜ちゃんを苦しめてるなんて嫌だよ」
「・・・嫌に、なったりしない?嫌いになったりしませんか?本当はずっと寂しかった。東京に行ってほしくなかった。他の人からの電話受けたくなかった。辛かった、苦しかった」
そりゃ実際先生に妊娠を確認しましたって言われたらきっと動揺するし、私がお母さんになれるのかなってまた不安にも駆られたかもしれない。
だけど希望が持てた。亮輔さんが産んでもいいって言ってくれたから頑張るんだって思ってたのに。
「花菜ちゃん、俺は花菜ちゃんの身体が心配だよ。ストレス溜めてた?それは俺のことかな?だったら・・・」
道の真ん中でいい歳した大人が泣き喚く。産婦人科の中からさっきのお腹の大きな妊婦さんが出てくるのが見えた。ほんの少し前までは優しい気持ちで見つめていたのに、今ではあの人が羨ましくて仕方ない。
立ち上がることもできない私に優しく寄り添い、背中を撫でてくれる亮輔さんの口から聞きたくない言葉が漏れそうで嫌だ、嫌だと耳を塞ぐ。
お願い、わがままなんて言わない。ストレスも溜めない。だから別れるなんて言わないで。
「花菜ちゃん!聞いて。もしストレスの原因が俺なら全部言ってほしい。溜め込まないで。俺は花菜ちゃんの彼氏だろ?俺が原因で悩んでるなら俺に言ってくれなきゃ解決も出来ない。俺、自分が花菜ちゃんを苦しめてるなんて嫌だよ」
「・・・嫌に、なったりしない?嫌いになったりしませんか?本当はずっと寂しかった。東京に行ってほしくなかった。他の人からの電話受けたくなかった。辛かった、苦しかった」