ただ、君の隣にいたいだけ
結局、眠たくなってきた?と気遣ってくれた亮輔さんの言葉に甘えて私はすぐに部屋に戻った。どうしてこんなに動揺しているのかわからない。
あの人はズケズケと物を言うし、すぐからかってくるし、意味深なことばかり言うから苦手なはずなのに。ペースが乱されるだけじゃなくて心まで、気持ちまで持って行かれそう。好きじゃない、好きじゃない。
私はまだ失恋の傷が癒えてない。だから身近にいるかっこいい人に心がぐらついているだけ。それだけ。それに彼の仕事に興味を持っているだけ。
それもただ知らない世界だからかもしれない。あまり、深く関わってもう裏切られるのは嫌。
眠れないまま、迎えた朝。いつもなら朝、7時の出社と同時にお姉ちゃんが明海を連れてくるのに今日は来ていない。お母さんに聞くと今日は休みだから親子水入らずを過ごすとか。
「亮輔くんには本当に感謝してるわ。明菜からそんな言葉が出るなんて思わなかったもの」
朝食の準備をしながらお母さんが私を背にポツポツと言葉を紡ぐ。それを黙って聞いているとお姉ちゃんが悩んでいたことが分かった。そしてそれを救ったのも亮輔さんだということも。
私は何も知らない。どうして私だけ何も教えてもらえなかったんだろう。ねぇ、お母さん。私、その話何も知らないよ。
あの人はズケズケと物を言うし、すぐからかってくるし、意味深なことばかり言うから苦手なはずなのに。ペースが乱されるだけじゃなくて心まで、気持ちまで持って行かれそう。好きじゃない、好きじゃない。
私はまだ失恋の傷が癒えてない。だから身近にいるかっこいい人に心がぐらついているだけ。それだけ。それに彼の仕事に興味を持っているだけ。
それもただ知らない世界だからかもしれない。あまり、深く関わってもう裏切られるのは嫌。
眠れないまま、迎えた朝。いつもなら朝、7時の出社と同時にお姉ちゃんが明海を連れてくるのに今日は来ていない。お母さんに聞くと今日は休みだから親子水入らずを過ごすとか。
「亮輔くんには本当に感謝してるわ。明菜からそんな言葉が出るなんて思わなかったもの」
朝食の準備をしながらお母さんが私を背にポツポツと言葉を紡ぐ。それを黙って聞いているとお姉ちゃんが悩んでいたことが分かった。そしてそれを救ったのも亮輔さんだということも。
私は何も知らない。どうして私だけ何も教えてもらえなかったんだろう。ねぇ、お母さん。私、その話何も知らないよ。