ただ、君の隣にいたいだけ
「そんな、大したことできないんだけどね。あっ、そうだ。これが台本。今は真っ白だけどたくさん書き込んで花菜ちゃんの台本にしてください」
渡された台本は真っ白な表紙に『剣聖戦隊ナイトレンジャー』と記されている。実感してきた。
これをもらえるということは私も今日からこの『チームアクシーズ』の一員なんだ。
「あっ、悪い。河島さんから電話だ。ちょっと待ってて」
電話が掛かってきたみたいで亮輔さんはそっと立ち上がり、私に台本にでも目を通しててと体育館を出て行ってしまった。言われたように台本の一ページ目を捲る。いきなり始まるのは司会のセリフ。
「みんなーこんにちは!」
小さな声で少しだけ読んでみる。そこには右へ左へ移動しながら子どもに問いかけるやお返事が聞こえないぞと何度か聞き直すということまで書いてある。
そういえばこの間のお姉さんもそうだったな。一回じゃダメなんだ。
「みんなでナイトレンジャーを呼んでみよう。せーのっ!ナイトレンジャー!!」
パッと視線を感じるとマット運動をしていた人たちが私を見る。そんな大きな声で練習していたの?
私。恥ずかしくなって台本に目を移す。でも、楽しくなってきた。自分が行っていたヒーローショーもなんとなく蘇ってくる。
渡された台本は真っ白な表紙に『剣聖戦隊ナイトレンジャー』と記されている。実感してきた。
これをもらえるということは私も今日からこの『チームアクシーズ』の一員なんだ。
「あっ、悪い。河島さんから電話だ。ちょっと待ってて」
電話が掛かってきたみたいで亮輔さんはそっと立ち上がり、私に台本にでも目を通しててと体育館を出て行ってしまった。言われたように台本の一ページ目を捲る。いきなり始まるのは司会のセリフ。
「みんなーこんにちは!」
小さな声で少しだけ読んでみる。そこには右へ左へ移動しながら子どもに問いかけるやお返事が聞こえないぞと何度か聞き直すということまで書いてある。
そういえばこの間のお姉さんもそうだったな。一回じゃダメなんだ。
「みんなでナイトレンジャーを呼んでみよう。せーのっ!ナイトレンジャー!!」
パッと視線を感じるとマット運動をしていた人たちが私を見る。そんな大きな声で練習していたの?
私。恥ずかしくなって台本に目を移す。でも、楽しくなってきた。自分が行っていたヒーローショーもなんとなく蘇ってくる。