オトナになるまで待たないで
道行く人が、関西弁の美女に興味津々といった様子で通り過ぎる。

そんな視線も気にせず、

アカンアカンアカンアカン…

と、ゴウが目を見開いて繰り返す。


「もう台無しやあ……今日の『ヴァージン気分でオーラルナイト』むっちゃ楽しみにしとったのに……!」


どんなイベントだよ……

歯磨き大会か。


ゴウは、キッと顔を上げ私を睨みつけた。

「海!うちに来なさい!」

「ええ…!?」

「ウチ、アンタと行くわ。荷物取りに行かなアカン」

うそでしょ!?
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