オトナになるまで待たないで
「店長、休みだよ」

あっさりと青木さんが言う。

妃乃が、悲鳴を上げる。

青木さんが目を丸くする。



「大事な用事でもあるの?」

「全然ないです」

「あるよぉ~。検査結果の報告しなきゃいけないじゃない!」

「さ。帰ろ」


私は回れ右をした。




「やあっと…会えたね」



田野畑だ。

今日もいたのかよ。


「お疲れさまっす」

私は構わず、ドアに向かった。


「待った待った待った」

田野畑が妃乃の前に立ちはだかった。

と言っても妃乃の方が、背が高い。

ちんちくりんて言葉がぴったりだ。

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