オトナになるまで待たないで

「どうした?」

再び店長が聞いた。

いつも通り、鋭い声だった。

だけど、少なくとも本気で心配してくれてる。


「親が高校辞めろって言うもんで」

「え?何で?」

「たぶん、ここで家賃払ってるのがもったいないし、大した高校でもないし、働けっていう事じゃないですか?」

店長がドアを広げ、玄関に入った。

「中で待たせて。俺が説得する」

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