オトナになるまで待たないで

「いつ行くの?」

「7月末…くらい」

「そっか。じゃあ、あと一回は会えるね」

「一回ちゃうよ!毎日でも会おうや!」

「うん、会おうね。思いっきり遊…」


もう限界だ。

涙が溢れて、止まらなくなった。

どちらからともなく、抱き合った。


「海が心配や」

「大丈夫だよ」

「アンタ、すぐ無理すんねんもん」

「京都なんて、しょせん国内じゃん。すぐ遊びに来れるよ」

「そや!その通りや」

「あの…あれ、何とかのマスターの所にも来ればいいじゃん」

「まさしく『あっちょんぶりげ』やなあ」


『あっちょんぶりげ』が何なのか、

全然わからない。

でもゴウが、超クダラナい事を言っているのは分かった。
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