オトナになるまで待たないで

帰ってくれそうにない。

「じゃあ、どうぞ話して下さい」

私はその場で言った。



「家に入れてはもらえませんか?」

上目づかいで、弁護士が言う。


腹が立ってきた。

「入れるわけないでしょ?」

「あの…外では話せませんよ?」

「じゃあ帰れば?」

「あー。ご都合つかないかぁ。突然ですもんねぇ」


店長たちは、ドアの前から動かない。

うんざりする。


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