オトナになるまで待たないで

急に社長の顔から、感情が消えた。


「未払いの給料は払わせてもらいます。

慰謝料も払う用意があります。

後日、また鈴木と松井に来させますから」

「要りません。二度と来ないで下さい」

社長が低い声を出した。


「あなたの給料から、残高から、家賃光熱費、こっちはみんな知ってるんだからね。

あんまり意地張らない方がいいんじゃないの?」
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