オトナになるまで待たないで

「青木さんをお願いします」

「駄目!なっちゃん!それなら私だって行く!」

「早く行って!」

「駄目!」

「青木さんは、お母さんになるんでしょ!?お母さんはね!強くなきゃ駄目なの!」


ありったけの力を込めて言った。

「強くなって!」


階段を駆け上がる。

危ない!

戻れ!

と声が聞こえた。

青木さんの泣き声もした。


「大丈夫!先に行って!」


全てを振り払って、光に向かって階段を登った。


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