オトナになるまで待たないで
ある日、

私がクマさんを撫でていたら、白い手が伸びてきた。

顔を上げると、とてもキレイな女の子が、涙を流していた。

サラサラした髪が、耳の下でまっすぐに切りそろえられて揺れている。


「髪、気になるん?」


サラサラしてる~。

キレイだなあ。


トウマくんが、部屋に入って来た。

そのとたん、女の子が急に男の声になった。


「おのれ…コラ。どういうことやねん…」

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