オトナになるまで待たないで
みんな、動きを止めて私を見た。

看護士さんが言った。

「ホラ…怖いって!」


背広姿で頭の丸いオジサンが入ってきた。


「うっわお…なにやってんのぉ」

「トンちゃん先生」

女の子はボサボサの髪をかきあげて、トウマくんを指差した。


「コイツや」


丸いオジサンが、トウマくんに紙切れを差し出した。


「どうも。弁護士のトンダと申します。人権問題が専門です」
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