オトナになるまで待たないで
「昨日はごめんな。暗いの怖いって知らへんかってん」
ヒノちゃんが頭をなでた。
「ケーキは嫌いなん知ってたけど、クリスマスやからロウソク立てたら喜ぶかな、思ってん。
ホンマごめんやで。
しかもな、お仕事よう休めへんかってん」
私はうなずいた。
「また来月に長いお休みもらって来るからな?」
私は、フワフワしたウサギさんを顔に乗っけた。
「ほな…な」
ヒノちゃんは、眉を寄せて部屋から出て行った。