オトナになるまで待たないで

「昨日はごめんな。暗いの怖いって知らへんかってん」

ヒノちゃんが頭をなでた。

「ケーキは嫌いなん知ってたけど、クリスマスやからロウソク立てたら喜ぶかな、思ってん。

ホンマごめんやで。

しかもな、お仕事よう休めへんかってん」

私はうなずいた。

「また来月に長いお休みもらって来るからな?」


私は、フワフワしたウサギさんを顔に乗っけた。



「ほな…な」

ヒノちゃんは、眉を寄せて部屋から出て行った。

< 418 / 472 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop