オトナになるまで待たないで
「ヤグラタさん。本当に行かないし、行く気ないんだ」

「それって分かんない!こんなチャンス、めったにないんだよ?」

「オレを巻き込まないでよ」

「もう写真だって見せた!編集部の人だって会いたいって…」

「興味ない。もう止めよう?ね?」

「ちょっとは紹介した私の立場も考えてよ!」

「紹介してなんて、頼んでないよ」


落ち着いてるなぁ。

大人だなぁ。



「ヤグラタさん、テストいいの?次、赤点だったらヤバいって言ってたじゃん」


イタいところを突かれたのか、ヤグラタさんの目がつり上がる。


「はあ!?ちょっとオカシいんじゃない!?どうして、そこまで拒否るの!?」


机を乱暴に叩く。

「豪ってオカシんじゃない!?」


あっという間だった。


ふゃあふやあああ!

と、ヤグラタさんが妙な悲鳴をあげる。
< 43 / 472 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop